イタリアの耐震基準

イタリアの耐震基準

2016年8月24日にイタリア中部で起きたマグニチュード6.6の地震は、まだ記憶に新しいこと出来事かと思います。それから同地域で震度4程度の強い揺れが観測されていることから、イタリア中部では耐震基準の見直しを求める声が挙がっています。今回は、日本と同じ地震国であるイタリアの耐震基準について解説していきましょう。

イタリアの耐震基準とは

イタリアの耐震基準は日本よりも緩く、建物が建造された時の当時の法律に反していなければ良いとされています。耐震基準に関する法律が決まったのは1970年代で、その当時建設されたアパートはその時の耐震基準をクリアしていれば耐震化工事を行う必要はありません。

例えば100年前に建てられたアパートを購入し簡単なリフォームをする場合でも、当時の耐震基準で建設された建物と判断され、耐震基準に近づけるための工事も必要ないのです。非常にざっくりとしていて境界線が曖昧なのですが、大幅なリフォームまたは外装に手を加える場合のみ現在の耐震基準が適応されることになっています。

耐震化工事を強化しない理由

耐震化工事には相当な費用がかかることはイタリアに限らずどの国も同じです。個人で調達できるレベルの費用では済まない場合もあり、被害規模が大きければその分費用もかさみます。従って、イタリアではどの程度の費用が必要であるか目途が立たない耐震化工事をするよりも、目先の生活や娯楽などを優先するといった風習があります。

耐震化工事を強化しない理由はイタリア国民のお国柄と言っても良いでしょう。さらに、公共機関などから経済的サポートがない限りは耐震化工事の必要性がないという見方もあります。このような理由から耐震レベルが不安な建物が多く存在し、2016年の地震で甚大な被害を引き起こしてしまったのです。

また、イタリアには世界遺産や文化遺産など対象となる古い建造物に対して耐震化工事が行えないといった事情もあるでしょう。

今回のイタリア中部で起きた地震で最も被害が大きかった山村は、法律が整備される前に建設した石づくりの建物が多かったようです。多額の費用がかかる外装工事を行っておらず、過疎地域ではよく見られる状況でした。反対に震源地に近いノルチャでは、近年耐震化工事を進めていたため人的被害はほとんどなかったと言われています。

イタリア国民は今回の地震を通して防災に対する重要性が認知され、過去に建設した建造物にも耐震化工事を義務づけるよう議会に提出しています。耐震化工事にかかる費用をどこから捻出するのかは不明ですが、費用の問題よりも国の安全基準が高まることを優先させるべきではないでしょうか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする